UIA GCA
JIA GCA 2020/2023
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UIA Architecture & Children
Golden Cubes Awards, 5th Edition
「JIAゴールデンキューブ賞2020/2023」の学校部門において優秀賞を獲得し、 日本推薦作品となった「藁小屋造りを中心とした体験型学習~「円庭」づくりの一環として~」[社会福祉法人ひとのね、西海園芸、くさかんむり、左官都倉、ブルームーンデザイン事務所、まちのアトリエ、設計機構ワークス]が、 世界各国の優秀作品が集まる「UIA Architecture & Children Golden Cubes Awards, 5th Edtion」(「UIA建築と子どもゴールデンキューブ賞」)において31ヶ国81件の応募の中、見事 学校部門 最優秀賞を受賞しました。

また、「SDGsスーパーシティゲームの開発~まちづくりを通じたSDGsの加速~」[前田拓生(高崎商科大学)、福田徹(株式会社インスプレース)、高口洋人(早稲田大学)、チンケツカ(早稲田大学)、関根海央(早稲田大学)、千賀由香(早稲田大学)、粕谷彩乃(竹中工務店)、古田祥一朗(早稲田大学)、上田紘暉(早稲田大学)、梅澤美菜(早稲田大学)、斉藤瑠加(早稲田大学)、西出知世(早稲田大学)]が出版物部門 特別賞を受賞しました。

<UIA Architecture & Children Golden Cubes Awards, 5th Edition>
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JIAゴールデンキューブ賞2020/2023 受賞作品
2023年1月21日開催の公開審査会において、以下の通り「優秀賞」及び「特別賞」を選出しました。




JIAゴールデンキューブ賞2020/2023総評
六鹿正治(審査委員長)

ゴールデンキューブ賞は、もともとUIA東京大会2011で初めて催行された国際的な顕彰事業であり、以来3年に一度のUIA大会ごとに行われてきた。主題である子供のための建築・空間・環境教育は、各国の教育事情や子供の置かれている社会的状況によって相当変わるはずである。一国の中では評価が高くても国際的にはあまり注目されないこともありうるし、その逆もありうる。また国際的な評価軸は時代における国際社会のテーマや雰囲気にも影響されるであろう。
JIAにおけるゴールデンキューブ賞はUIA大会における本選の予備選と考えることもできるし、それ自体完結したものと考えることも可能である。ここに提出された応募作はいずれも志高い多数の人々の長年の努力と試行錯誤の記録である。ローカルで小規模な取組みが日本や世界の別のところの人々に予想外の大きな共感を呼び影響を与える可能性もある。それぞれ個性が際立つ今回の応募作は、全て特別の名前をつけて顕彰の対象とした。
ただし、分厚い実績をポスター一枚に明快に表現するにはそれなりの編集能力と工夫が必要だ。積み重ねられた実績には、それに十分見合うだけの表現、特に全貌がよくわかり、力点の明確な表現こそが求められる。
今回の審査を通じて再認識したのは、取組みの価値をしっかり発見し評価することと併せて、その取組みの確実な発信と広報の大切さである。成果を広く社会的に共有するには、応募者だけでなくJIAから社会への広報・発信がなお一層大事になる。この顕彰事業をきっかけにして、子供、社会、建築家、そして協力者の関係と交流を深化させながら、建築・空間・環境教育にかかわる活動がさらに広がることを期待する。

会田大也(審査委員)
全体の印象として、教師が学習者に何かを教える、という姿勢ではなく、学習者自身が何かを学び取るための環境や手順を整えている姿勢が多いのが目立った。学習者の主体性と、試行錯誤が出来る状況を重視していることは、オルタナティブな学びの環境が整ってきていることを示唆している。
また、コロナ禍において、オンラインでどんな取り組みが可能か、その模索の過程を伺い知ることが出来た。実際には、現在はまだ多様な実践を相互に共有し、改善していく時期だと思われるが、単なる「オフラインの代替物」としてのオンラインプログラムではなく、「オンラインならではの可能性」を見いだせるプロジェクトに、私自身はより惹かれる。
さらにこうした教育プロジェクトが一過性のイベントに終わらないためには、資金的なサポートも含めた継続性が重要に思える。その意味では民間企業との協働によって相互にメリットを感じながら進行していけるプロジェクトが複数エントリーされていたのが印象的だった。こうした視点は、一方では商業主義に搦め捕られてしまうリスクはあるものの、そうしたリスクにより配慮を払えば、他のプロジェクトでも参考になる部分は大きい筈である。

長澤夏子(審査委員)
2019年にUIAから「子ども・若者のための建築教育憲章」が発行され日本語訳ができあがった。その冒頭に「いろいろな人が一緒に暮らす世界で、地球を大切にしながら、文化、社会、経済、政治を良くするために、建物が作り出す空間を子どもが学ぶことは大切である」「みんなでものごとを決め、だれもが自由に生き、平和であるために、建物はひとびとに大きな影響をおよぼすものだ」と記されている。
本賞が設立され10年あまりの中で、あらゆる参集が制約された時期であり、応募数が冷え込んだ。しかし今回あつまった内容は、はからずも、建築という実体を介して大人と子どもが「いっしょに」対話的に学ぶことの意義や手法を、あらためて問い直す契機となっていて、熱量のある活動が多かった。大人から子どもへ伝えたいメッセージを問いなおし、伝えるチャンネルをアップデートし、コミュニケーション手法の開発がなされ、新たに多くの関係主体を巻き込みネットワークを広げている。建築とそれを取り巻く事象の縮図のようでもあり、ここに参加をした多数の子どもたちは、直接的・間接的に、多くの学びを得たのではないかと思う。
審査にあたって応募のポスターだけでは、活動に参加した子どもたちの様子・息遣いはわからなかった。しかし今回の審査会では、はじめて応募者のプレゼンテーションが実現し、審査者との質疑を通じて、活動の特徴と、教育プログラムの多角的な効果が、浮かび上がったように感じられた。建築家会館に集まった人とオンラインのハイブリッドによって、実際の活動家の交流の機会ともなり、活動についての学びを多く得て、本賞の意義をあらためて感じた。


JIAゴールデンキューブ賞2020/2023講評
各作品の講評は下記よりダウンロードしてください。
<JIAゴールデンキューブ賞2020/2023講評>
  Download(pdf)


公開審査会配信(第2回ウェビナー)
JIAゴールデンキューブ賞2020/2023公開審査会の模様をYouTubeで配信しています。




JIAゴールデンキューブ賞2020/2023優秀賞
各部門(1点)(プロジェクト名/チームメンバー)


◆優秀賞 学校部門
[No.5] 藁小屋造りを中心とした体験型学習~「円庭」づくりの一環として~/社会福祉法人ひとのね、西海園芸、くさかんむり、左官都倉、ブルームーンデザイン事務所、まちのアトリエ、設計機構ワークス



◆優秀賞 組織部門
[No.3] こどもリビングラボ/木元那奈(石本建築事務所)、樫原徹、山田瞳子、廣井花音、新美志織、遠山亮介(工学院大学)



◆優秀賞 出版物部門
[No.4] SDGsスーパーシティゲームの開発~まちづくりを通じたSDGsの加速~/前田拓生(高崎商科大学)、福田徹(株式会社インスプレース)、高口洋人(早稲田大学)、チンケツカ(早稲田大学)、関根海央(早稲田大学)、千賀由香(早稲田大学)、粕谷彩乃(竹中工務店)、古田祥一朗(早稲田大学)、上田紘暉(早稲田大学)、梅澤美菜(早稲田大学)、斉藤瑠加(早稲田大学)、西出知世(早稲田大学)



◆優秀賞 視聴覚作品部門
[No.2] うちでつくろう!テレワークショップ 2020/企画・動画制作及び編集・作画他:萬野光雄、 動画編集・YouTube UP:波多野崇、 子供たちの作品講評者:萬野光雄、波多野崇、荒川晃嗣、池井健、梅原悟、岡田良子、小田裕美、國吉公一、後藤直子、杉江崇、副田晃彦、原田稔、松木一恭、田所克庸(前記全員:JIA京都地域会)




JIAゴールデンキューブ賞2020/2023特別賞
プロジェクト名/チームメンバー


◆JIA GC オンラインワークショップ賞
[No.1] 建築と子供たち“MANAVIVA”プロジェクト2022 ~オンラインと対面を併用したハイブリッド型デザインワークショップの取り組み~/細田牧江(建築と子どもたちデザインLABO関西)、 渋谷セツコ(建築と子供たちネットワーク仙台、JIA東北支部宮城地域会)、 永野ますみ(建築と子供たちネットワーク仙台、JIA東北支部宮城地域会) 、細田洋子(建築と子供たちネットワーク仙台) 、アン・テイラー(ニューメキシコ大学、スクールゾーンインスティテュート) 、酒井敦子(南フロリダ大学)、 メリンダ・ワルシュ、カタリーナ・サリナス(スクールゾーンインスティテュート、アナンシエーション カトリック学校) 、ジェニファー・フェンスタマーカー(AIA アルバカーキ支部)



◆JIA GC 特別賞
[No.6] 積み木であかりのワークショップ ~童話「あかりのありか」を題材とした読書感想光~/九州産業大学諫見泰彦研究室



◆JIA GC 木育システム賞
[No.7] 暮らしも、あそびも、もしもの時も木をつないで人をつなぐ場をつくろう -「つな木」の木育ワークショップ -/大庭拓也(日建設計|Nikken Wood Lab)、松丸真佑美(同)、石澤英之(同)、 大和田卓(同)、橿渕開(同)、栗原悠紀(同)、堀内敏(同)、 坪井賢次郎(三進金属工業)、渡辺宏之(同)、道上登(同)、長谷川俊樹(同)



◆JIA GC 実証事業賞
[No.8] 生徒自身の操作によるZEBスクールの実現/瑞浪市立瑞浪北中学校の取り組み/小谷陽次郎、岡田宏介、村井健治(株式会社日建設計 設計部門) 田中宏明、佐藤孝広、上野大輔(株式会社日建設計 エンジニアリング部門)



◆JIA GC 国際貢献賞
[No.9] トルコの子どもたちとの「プレイスメイキング」~国境を越えて、コロナを越えて~/【日本側】田村康一郎(一般社団法人ソトノバ)、小仲久仁香(一般社団法人ソトノバ)、坂田泉(一般社団法人日本カルチャーデザイン研究所)、大野エフラートゥン・フィクレット(東京藝術大学大学院(当時))【トルコ側】UNDP Turkey Accelerator Lab、Gokceada Municipality



応募作品数
応募作品総数…9点
・学校部門…2点
・組織部門…5点
・出版物部門…1点
・視聴覚作品部門…1点
※応募作品の部門については今回より審査委員会にて決定しました。
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